動画「問題行動を『問題』にしない生徒指導」は、なぜおすすめか?
動画「問題行動を『問題』にしない生徒指導」は、なぜおすすめか?
「問題行動」って、どんな行動でしょうか?
学校でよく挙げられる問題行動は、
・授業中の離席
・授業中に騒ぐ
・いじめ
・激しいけんか
・暴言
・暴力
・教師への反抗
・人の物を壊す、隠す、盗む
・万引き
・学級崩壊 などなど
もしかしたら、不登校も「問題行動」になっている場合もあるかもしれません。
これらの行動は、周りの子ども達にも影響があり、対応することも大変です。
どの学校でも、先生たちは誠心誠意、その時にできる限りのことを、考えつく限りのことをやり、何とかしようとがんばっていらっしゃいます。
その子自身のこと、その子のこれからのこと、もしこのことにより傷ついている子がいるとすればその子のことを、心配し、悩み、何とかいい方向にいってほしいと向き合っています。
でも、ちょっと立ち止まってみてください。
これらの問題行動。
子どもの行動を「問題」「それはダメ」「それは悪いこと」と大人が見ることで、「問題」になっている。
そんなことは、ないでしょうか?
ここでNHAをおすすめしたいのは、「今、この瞬間の見方を変えること」ができるからです。
こういった行動を肯定しよう、と言いたいわけではありません。
こういう行動をする子どもにも理由があるんだから、大目に見てあげようよ、と言いたいわけでもありません。
こういう行動が起きた時、大人は、
「それはやっちゃいけないって、前に教えたじゃない。」
「なんてひどいことを!?」
「またか。いい加減にしろ!」
などのように感じ、やめさせよう、反省させよう、悪いことをしていると気づかせよう、といった意識になりがちです。
そうすると、子どもに対して行われることは、
・叱る
・教え諭す
・説教する
・「〇〇してはいけない」のように、権利を取り上げる
・またやらないか、見守る(見張る?)
などといったものになりがちです。
先生の中で、悪い所にばかり目が行きがちになります。
気づくと、粗探しをしているような状態になりがちです。
そうして、子どもとの関係が、ネガティブな悪循環に陥っていってしまいます。
でも、もし、問題行動が起こった時に、
問題だけをフォーカスして見ることをしないで、ありのままのその子をみることができたら、どうでしょうか?
今、この瞬間の見方を変えられたら?
・何とか自制しようと葛藤している姿が見えるかもしれません。
・「やめなさい」と言われて、手をとめた瞬間に気づくかもしれません。
・いつもだったら、もっと暴れているのに、今日は抑えていることに気づくかもしれません。
「やってしまったこと」は事実です。それはあります。
でも、「やっていないこと」もその周りにある。これも事実です。
このやっていないことに、先生が気づけたら?
NHAでも、ルールを破ったら「リセット」で止めます。
でも、子どもがルールを守る方に一歩でも歩き出したら、承認をします。
「問題」としてだけで子どもを見るのではなく、常に「良さ」「素晴らしさ」を見ていきます。
そうすることで、ネガティブな循環になりません。
罰や恐怖から、子どもが「やり直すこと」を選択するのではなく、
自分から「やり直すこと」を選択するチャンスを与えることができます。
問題部分を見て、叱ったり権利を取り上げる罰や恐怖から、自分の行動を選択することは簡単です。
一見、大人の言うことに納得したかにも見えるので、大人も安心します。
でも、本質的には何も変わりません。成長はありません。
多くの場合、罰や恐怖があるから、いい子にしているだけだからです。
そして、
「自分は悪いことをする子」「ぼくは問題を起こす子」「私なんか、どうせダメ。」
という自己像を積み重ねていってしまうかもしれません。
NHAを使うことで、大人が「今、この瞬間の見方を変え」、承認とリセットとルールで子ども達に繰り返し接していけたら、子ども達は「問題を起こす」自分の中にも、自分を信じる部分をもっていくことができます。「問題」を起こさずに自分を伝えていく力を身につけていけます。
親と同じくらい、子どもと一緒に過ごす時間の多い先生だから。
NHAという方法があるんだ、そういう見方ができるんだ、ということを知っていただけたら!
と願っています。