ほめない子育てNHA -NHAって何?

ほめない子育てNHA -NHAって何?

えっ!?ほめない子育て?
何それ、こわ~い!
と思われたあなた。
叱る子育てではないですよ(笑)。

NHAは、ほめません!
NHAは、承認します!(賞賛もします!)

―こんがらがっちゃう!なんなの?

そうですよね。
簡単にご説明します。

ほめる、というのは、作為的な行為です。
ほめる時って、自分の心の中に、
こんな人になってほしい(こんな人にはなってほしくない)とか、
こういうことを身につけてほしいとか、
何らかの願いとか価値観とかがあって、
それにかなう行動を相手がした時、
「すごいね~」
「よくがんばったね~」
と伝えませんか?

承認は、ほめるとは違います。
承認は、自分の中にある、
常識とか、価値観とか、一般常識とか、社会的な基準とかを、
一切手放した状態で、
相手の言動を見て、そこに見つけられる素晴らしさを伝えていく。
「うわあ、すごいね!」
と感動して、伝えずにはいられない感じです。

私は、元小学校の教員です。
学校の場面を例に、お話ししたいと思います。

学校では、職員の朝の会議がちょっと伸びて、教室に行くのが遅れる、
ということがあります。

教室に行ってみると、子ども達が朝の会をやっていました。
子ども達だけなので、ちょっとざわついてもいました。

さて、この場面、みなさんならどう反応しますか?

「もう朝の会始めていたの、えらいね。」
「すごいなー、自分たちだけで始めるなんて、先生うれしいなあ。」
「でも、もう少し静かにできるといいね。」
・・・、という感じでしょうか?
こんな感じの反応、私はよくやっていました。

では、NHAで承認してみたいと思います。
「自分たちだけで朝の会を始めていたんだね。
少しざわざわしているけれど、みんな日直さんの方を向いているよね。
先生がいないから、朝の会に参加しないこともできたけど、全員参加しているよね。
それは、みんなが自分で考えて行動できる力をもっているってことだよね。
そして、日直さんやクラスのみんなに協力する力をもっているってことだよね。
今、どうすることが自分や仲間にとっていいことなのか選ぶ力があるってことだよね。
やー、すごいなあ。」
こんな感じになります。

ほめる場合、
私の心の中には、先生が来なくても自分たちで朝の会ができる
子ども達になってほしい、という願いがありました。
次の時も、自分たちでできるといいなあって。
言葉も、薄っぺらです。
子ども達はほめられてうれしいかもしれませんが、何がすごいのか、
よく分からないと思います。

NHAでの承認の場合、
子ども達の素晴らしさが具体的に伝えられています。
どんな素晴らしい力を見つけて心を動かされているのか、細かく話しています。
自分の中の尺度から見た子供たちの姿ではなく、

今、目の前にいる子どもたちの姿に意識を向け、
そのままを見て、
事実を伝えながら、それがどんなに素晴らしいのかを伝えようとしています。

違いは、伝わったでしょうか。

これが繰り返されていくことで、
子ども(達)は、自分(達)にはどんな力があるのか、
気づいたり認めたりしていき、
自分でも見つけられるようになっていくのです。

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